点灯と明滅

交歓日記|Twitter @taka_1_4

パパイヤの香りがする。(もっちー)

先週あたりの話。

私は猛烈に機嫌が悪かった。少しのことにイライラして、些細な音にも敏感になり、母親の言動の一つ一つが気に障った。幸いこの状態が何なのかが分かっていたので、ああこれはあれだな、と自分で自分を整理することはできる。私の場合、全ての刺激から逃れる為に、ひたすら自室に篭っていれば自然と機嫌も普通になる。

そんな状態で手を伸ばしたくなるものは、大抵汚いものになる。去年くらいからネットで漫画を読むことにハマっているのだが、最近読み始めたものは、実際に起きた胸糞悪い犯罪をモデルにした漫画、歪んだブスが整形して何も満たされない漫画、虐めを受けた人間が虐殺という方法で仕返しをする漫画。本当にどうしようもない。ちなみに犯罪を題材にしたものは、犯人達が復讐家と名乗る二人組に酷い仕打ちによって殺されていく勧善懲悪ならぬ勧悪懲悪だ。

 

昨日は映画を3本見た。今日は1本見た。ウェス・アンダーソン作品を見たのは実は今日が初めてだったのだが、なるほど確かにオシャレ映画と言われる理由が分かる。別に悪い意味では無い。色彩豊かでKodakのフィルムで撮った写真のような、質感を残すものが私はとても好きだ。アンダーソンの「ムーンライズ・キングダム」ではその色と質感の中で、12歳の少しの生き辛さを抱えた男の子と女の子が駆け落ちをする。私は映画を観ている最中、どうか追いかけてくる男の子達が少年をリンチしませんように、駆け落ちした二人がセックスをしませんように、と祈りながら見る。と、同時に、ああ私が野蛮で俗物なものばかり摂取したからきっとこんな汚い予想をしてしまうんだ、と酷く反省した。反省したにも関わらず、キャンプの可愛い犬は殺され、少年少女はフレンチキスの仕方を知っていた。多分、私はコメディを見るのが物凄くヘタクソなんだと思う。爆発や落雷を受けたシーンでもまじまじと見入り、本気にしてしまう。衝撃に反して役者がけろっとしているのを見た時、初めてコメディの見方を思い出したような気がする。

 

一つ前のこうせきの記事のような、みんなの、好きな映画、何度も見てしまう映画が知りたいです。私もまたいつかここに書きたい。